Marco の本棚

~紙の削減~ 著作権切れの名著

1909-01-01から1年間の記事一覧

徳冨蘆花『寄生木』序

「寄生木」⒈ 徳冨蘆花著 岩波文庫 1984/11..第4版 p.3 正当にいえば、寄生木の著者は自分ではない。 真の著者は、明治41年の9月に死んだ。陸中の人で、篠原良平という。 明治36年の4月頃だったと覚えている、著者が青山原宿に住んでいた頃、ある日軍服の一壯…

徳冨蘆花『寄生木』 第20章 (5) 帰校

276 (5) 帰校 良平は帰校した。約ひと月の転地療養に、病やや癒えて血色も治り、肉まさり、骨も太くなった。間に髪を入れず、翌日から秋期測図並みに戦術実施ため栃木県から茨城県下に出張した。700の生徒は上野停車場(ステーション)に集められた。多くが弁…